お子様のピアノ

電子ピアノVSアップライトピアノ~迷った時に考えたいポイント~

前回の電子ピアノじゃ上手にならない?ホンモノのピアノじゃなきゃピアノは楽しめないのかどうか?という記事では、電子ピアノとアコースティックピアノそもそもの構造の違いと、ピアノ演奏に求める目的の違い、目標の違いによって選んでみて下さいね、という視点でメリット・デメリットをお話してきました。

こちらです↓

電子ピアノじゃ上手にならない?ホンモノのピアノじゃなきゃピアノは楽しめない?と購入を迷う方へ

 

今日はその、アップライトの方がいいのは分かったけど、電子ピアノの範囲でも楽しめるのならいいような、でも迷うような・・・ 違いは分かったけど、決め手に欠ける! という方に向けて、迷った時に考えたいポイントを、よくある問題点ごとにご紹介していきます。

住環境による弊害、重量

「我が家はマンションだからきっとピアノはNG」と思っておられる方、結構多いのですが、入居時に「ピアノNGと書いてあればもちろんNGですが、ピアノNGと言われてない場合は、大家さんや管理会社に確認してください。

もしも「重量オーバーのため」と言われた場合は、 建築基準法において定められる住宅用途の長期積載荷重の最低基準は、180Kg/㎡です ので、選ぶピアノによっては問題ないですし、180キロ超えるアップライトピアノであっても置き方によってクリアできます。

電子ピアノであれば心配はまずないですね。

住環境による弊害、騒音問題

ピアノの音を騒音に感じるなんて、淋しい・・・というのがまず本音なのですが(笑)

人によっては迷惑に感じてしまうのはピアノであってもCDも大音量であっても、生活音そのものであっても同じで、平穏に暮らしていくためには近隣に配慮して生活していく事がとても大切だと思います。

特にマンションに楽器NGが多い理由としては騒音によるトラブル回避が一番の理由だと思います。

これに関しても、電子ピアノはヘッドホンが付いているので、問題ないですし、アップライトピアノに関しても消音ユニットが付いているものもありますし、だいたいどのピアノにも消音ユニットの後付けが可能です。

また、ペダル音や打鍵音が響くことが気になる場合は吸音パネルや防音カーペットを敷くなどすると効果がありますので、ピアノと同時に購入される方は多いです。

もしも予算が限りがなければ防音室を作ってしまうのが一番ですね!

今は普通のお部屋に後付可能なアビテックスというモノがあり、お部屋INお部屋のような防音システムなのですが、大規模な工事が不要なので取り入れてる方も多いです。私はピアノの音質が変わるので、 正直苦手です。という事でリンクもすっ飛ばしますので気になる方は調べてみて下さい!

大きさ問題

でもアップライトピアノって大きいしなぁ、圧迫感が・・と思われる方もいらっしゃると思います。

今例えばヤマハだとbシリーズといって、材料は国産なのですが組立をインドネシアでされているため、安価でとても人気のシリーズがあるのですが、こちらはとてもコンパクトでb121(高さ121センチ)とb113(高さ113センチ)のものがとても人気です。

アップライトピアノの中で新品にしてはお手頃価格のため、このシリーズに消音ユニットを足して買われた生徒さんが数名いらっしゃいました。

【送料別・代引不可】YAMAHA サイレントピアノ b121SC2

実際にお店に行って、b113とb121の音色の違いも指弾して是非感じてみてください。好みの問題もありますし、予算が許せばb121と同じ高さでYUシリーズというアップライトピアノの中古という選択肢もあります。

個人的にはb113なら電子ピアノの上位機種とそんなに変わらないのかな?と思いましたが、好みの問題や個体差・置いてある場所の影響も多少はあると思います。実際にお店で弾いてみて下さいね。

予算の問題

でもやっぱり高い!なんとか予算を抑えたいという方。

さきほどのヤマハのbシリーズは発売から約10年程たち、中古市場にもチラホラと出回っているみたいなので、bシリーズ以外にも案外お手頃価格の中古ピアノって売ってますし、アコースティックピアノの良いところは新しければ音が良いわけではなく、年代を経た音の良さもあります。

これは電子ピアノをあえて「家電」と呼びますが、新品の状態が一番良い状態であるのが当たり前の家電製品の世界にはない魅力です。大切に使っても少しずつ劣化もしくは故障には向かってはいきますし、地震の影響で電源が入らなくなった!しかも保証期間も切れていた!という話も聞きます。

何より、細かい事ですが、電気代というランニングコストは少額ながら発生していきます。アップライトピアノも調律というランニングコストはかかりますが、その分長く使えて愛着が持てる所が値段に変えられない良さだと思います。

ピアノってレンタルがあるのをご存じですか?

これ、意外と知らない方多いんですが、ヤマハのような大手楽器メーカーから、レンタル専門店まで、楽器を気軽にレンタルする事ってできるんです。

購入に踏み切れない場合も月額数千円で使用できて、気に入ったら買い取るシステムもあります。

「続くか分からないから迷う」けど「予算は気にしてない」場合もおありかと思いますので、そのような方にとって、所有せずに一時的に楽しめるというのは気楽でとてもいいシステムだと思います。

それでいて本来のアコースティックの味わいも楽しめるなんて、悪い話じゃあないですね。

気を付ける点があるとすると、車もその人の運転のクセがつくという話を聞いたことがある人も多いと思いますが、ピアノも弾き手のクセを吸収します。同じ機種であっても元々個体差があるものですし、長年弾きこんでいれば、持ち主の弾き方を学習します。

「家では上手なのに」というのは自分が弾きたいようにピアノが答えてくれるようになる(そう聞こえる)ので、誰でも「自分ちのピアノが一番上手」になるんですね。

なので、気を付ける事は長年リースで使用してすっかり愛着が湧き、返却するときにとても淋しいと思います。笑

また逆に借りるときは実際に試弾できれば試弾して好みのピアノを探すといいと思いますし、試弾が出来ないor しても分からないかも?という場合は好みの音を伝えたら、お店の方が選定してくださるかもしれません。気になる方はお店にお問い合わせください。

電子ピアノの選択肢とまとめ

いかがでしたでしょうか。

どの条件を照らし合わせても、どこかに踏み切れない事情が生じてしまう!という場合は、気にせず電子ピアノを検討しましょう~。その時の状況にフィットする選択肢で思いっきり楽しめばいいんです!!

でも。ごめんなさい!電子ピアノに関しては私が実際に試弾してないので、ここで具体的なメーカーや機種名を挙げて「これがいいです!」お伝えする事ができません。時期のお約束もできないので重ねて申し訳ないのですが、きちんとした記事にできるよういつの日か勉強しますので、しばしお待ちください。

ただ、生徒さんにお話ししてる電子ピアノの選び方があるので、かなーりザックリですが・・・こちらをご参考になさってください。

◆~10万クラス・・・キーボードよりは良いレベル。スタンドの購入が別途必要だったりヘッドホンや椅子などの付属品も標準装備でないことが多いようです。

◆~20万クラス・・・「88鍵あって、背面版があって、ペダルが出来れば3本ついてるもので!」と必ず伝えますが、この価格帯だとほとんど大丈夫そうです。強弱が少しつくようですが、タッチはまだ軽めなので、レッスンに来るとグランドピアノの鍵盤の重さに指が負けてしまい、思ってるより上手く弾けないな~?というリアクションをよく見ます。

◆~30万クラス・・・一番推奨される価格帯で、このあたりのクラスだと強弱は繊細に表現でき、音の残響もリアルに感じられ、その違いはスピーカーの数の差だそうです。音の出力の仕方で立体感が生まれるのは、テレビやスピーカーの話で「5.1サラウンドがいい!」と言われるのを聞いた事がある方もいらっしゃると思いますが、それと同じことです。私も友人がグランドピアノのサブとして使っている電子ピアノを弾かせてもらったことがありますが、確かにタッチや音の響きは他のクラスと一線を画してました。※価格はもしかしたら↓のそれ以上クラスだったかもしれません。

◆それ以上~・・・中古のアップライトピアノやbシリーズが買える範囲になります!ぜひ再考を。

最後になりますが、楽器を購入の際はお店自体もよく選んで購入してください。アコースティックピアノにしても電子ピアノにしても、アフターフォローのきちんとしているお店を選んで購入されることをおすすめします。

得に電子ピアノをネットの情報だけで判断して購入というのはあまりおすすめできません。ネットのレビューを見るとき、人は自分の思ってる意見に近いものを目で追います。自分にとって都合のよい意見に偏って「ふむふむ、なるほど」と正常バイアスを働かせてしまうんですね。なので必ず良くないレビューも確認してご自身にあったものを慎重に選んでください。また、紹介ブログなどもメーカーに偏らず中立的に書かれているブロガーさんの意見を参考にして下さい。

使い方にもよる所ですが、なるべく長く楽しんでもらいたいですし、どちらにしてもピアノを置く時点でそこそこ場所の取るものです。妥協して選んで後悔される事ほど切ない事ないですし、ピアノがある暮らしを楽しんで、ハッピーになってもらいたいからです。

前回の記事と併せてまだそれでも迷っちゃうな~という方はお問い合わせから是非ご相談くださいね。※来週出産予定のためしばらくブログの更新頻度が少なくなりますが、メンテや記事の編集などちょこちょこは対応してると思います。

それではまた♪