お子様のピアノ

ピアノを辞めるか続けるか迷った時

先日のピアノの始めかたの記事と真逆のテーマになりますが。

始まりあれば終わりあり。

もちろん本当は、ずっと愛されたいし、ずっと側で寄り添っていたいです。

でも、大人だったら転居や仕事の都合、ライフステージの変化は突然やってきますし、子供を取り巻く環境も進学で変化したり、ピアノ以外に魅力的な習い事も沢山あります。

では、講師から見たどんな辞め方だったらいいか、オススメというよりも、伝えたいお願いになりますがお話したいと思います。

ピアノを続けるメリット、デメリットで考える

私はピアノ講師と副業で人材紹介・派遣の会社でパートをしていました。

転職活動中のお客様や友人の転職経験者から感じた事は、「お金・やる気・人間関係」の3つのうち、2つを欠いたら転職を考える人が多いのかな、ということ。※これに当てはまらないことも沢山あります。

これってピアノ(習い事、趣味)にも当てはまるなと思ったんです。

まず「お金」ですが、仕事に当てはまるとお給料の部分ですが、ピアノだったら月謝のことかと言うとそうではなくピアノを弾く事で生まれる成果です。

満足感や達成感、その人の成長をさせていたり、ためになっているかどうかです。

私はピアノを習ってる事で、大きなホールで開かれる発表会に出たり、テキストを一冊終わるごとにその演奏力に対して与えられる認定が取得出来たり、具体的な成果を感じる場面は年に1〜2度ありました。また、学校では合唱の伴奏を担当する事もあったり、中学では吹奏楽部に入部したので、ピアノの経験が役に立つ場面も数多くあり、もちろん音楽の成績は5段階中5以外取ったことは無かったです。

私の場合は、現在のアイデンティティに繋がる、大切な人生経験だった事は間違いありません。

成果は感じていますか?

2つ目は「やる気」

仕事の場合は、その人が従事している職務に対するモチベーションの低下や、勤めてる会社や業界に対する将来性を感じなくなる事であったり色々だと思います。

ピアノに置き換えると、成果を感じなくなってきた時や、ここままずっと習っていてもなと感じたり、他にチャレンジしてみたい習い事に出会った時だと思います。

ピアノを習っていて、だんだんと上達を感じなくなる事は珍しくありませんが、辞めてしまえばもちろん演奏力は低下の一途を辿ります。取り組んでいる曲自体のレベルアップは感じられないとしても、その同じ水準をキープする事だって立派な事ですし、表現力を深めたり、好きな曲や得意のレパートリーを広げて、思い通りに弾き続けられたら楽しいものだと思います。

私の場合は母が他の習い事をあまり積極的に進めなかったです。そもそも器用でない私がアレコレやったところで全て中途半端になるだけだと思っていたのかもしれません。笑

小学校3年生から英語のレッスンも通ってましたが、基本的にピアノが長年のライフワークでした。また、「成果、やる気、人間関係」3つの要素の中で「やる気」がいちばん揺らぎやすい要素だったと思います。

どうでしょう、「さて、練習練習」ってピアノに迎える日はありますか?

3つ目の「人間関係」。

ピアノの場合1番のキーパーソンは先生になる訳ですが、先生と習う本人の相性や先生の教育方針と親の考え方が合うかはとても大切で、私の子供の頃のピアノの先生はピリっとした空気を感じるとても厳しい方でしたが、私や他の生徒さんに対する熱心さを子供心ながらに感じてましたし、ピアノもステキな演奏をする憧れの存在でした。

また、ピアノを習う事で生まれる親子のコミュニケーションや、学校の教室や音楽室に置いてあるピアノで休み時間に繰り広げられる「弾きあいっこ」や猫ふんじゃったの連弾はとても楽しかったですし、お友達の演奏が刺激にもなりました。

仕事でも職場の人間関係や信頼関係はとても大事ですし、これで悩んでる方、しかも転職を考えるほどの悩みは相当深いものだったとお見受けしました。

健やかに穏やかに過ごせることや、そこに自分の存在感を感じられる事ってすごく大切なことだと思います。

ピアノの先生は好きですか?信頼できる方ですか?また、周りのピアノ仲間との関係は悪いものではないですか??

これからピアノをどうしていいか、見えましたか?

「成果」「やる気」「人間関係」からピアノを続けるメリット、デメリットをお話しましたが、これからどうしていったらいいか少しイメージが湧いたでしょうか。

もしも、まだまだ続けていこうと思ってもらえたらとても嬉しいです。1つでもメリットがあればいいと思ってもらったらそれも嬉しいです。

ですが、やっぱりもう「ほとんど感じない」場合は残念ですが、、音楽教室にも先生にも退会の意思を伝えましょう。

そして、どんな区切りであれば良い終わり方か先生と考えてみませんか?

もちろん、先生は退会を残念に思うと思います。でも、それが生徒さんそれぞれにやってくるタイミングだったり、ポジティブな終わり方であればきっと応援してくれます。

子供さんの短期的な「好き嫌い、やりたいやめたい」で即決断する事は出来れば避けた方がいいと思います。無理して続ける必要はもちろんないですが、頑張る事でしか乗り越えられない壁ってありますし、子供さんにとって「ピアノ=嫌なもの、挫折」という印象で終わってほしくないというのが本音です。

このテキストが終わったら一区切り、次のグレードが取れたら終わり、次の発表会まで頑張ろう。何でもいいと思います。

そして、それが達成できたら思いっきり褒めてあげてください。もし、たとえ期間は短かったとしても、せっかく縁あって習い始めたピアノレッスン、そのために用意したピアノ。

いつか誰かと「子供の頃習っていたピアノ」の話になった時に、どうか苦い思い出として残るのではなく、温かい良い思い出や記憶として残っていて欲しいです。

あゆむ先生からのお願いでした。

※追記です。万が一、ピアノの先生とどうにも合わない、またはトラブルがあったと言う場合は音楽教室に伝えて先生を変えてもらうか、教室を変えましょう。合う先生を見つけて楽しんでください。