気温の上昇や霞みがかった青空を見て、季節が移り変わって行く事と同時に、そろそろ卒業や入学を意識する季節になってきたなぁと感じる今日この頃です。
2月も半ばを過ぎると学習塾は新学期に向けた授業がスタート。それに伴い曜日や時間の変更が生じ、ピアノの生徒さんも曜日や時間の変更を希望される方が増える季節になります。
また、中学へ入学する生徒さんの場合は部活に入部する時期なので、ピアノとの両立が上手くできるかなと考える事が増えると思います。
今日はそんな新生活の始まりに向けて、バランスよくピアノとの両立が上手くいくために考えたいポイントをお話したいと思います。
ピアノは好き?
ピアノを習う理由は「好き」だけのひとつではないと思います。
もちろん、好きで居てくれることは一番の願いですが、学校で困らないようにとか、音楽の知識が役に立つようになど実用的な理由であったり、始める理由や続けていく理由は様々です。
もしもピアノの継続や他の習い事や部活との両立に悩んでいる生徒さんにはまずピアノが「好き」かどうかを確認しています(^^)
好きであれば、教材にこだわらずに好きな曲だけを弾いて、ピアノを弾いてる事がストレス解消や癒しの時間であるようにレッスン内容を見直します。
「勉強になるための曲を1曲と、好きな曲を1曲ずつ弾こうね」と折衷案を取る場合もあります。
また、発表会やグレードなどの目標があれば、長く時間がかかったとしても、1つの目標に集中して他の事は無理をさせない等の工夫をする事も出来ます。
そのようにして続けていく事は、例えピアノはゆっくりペースであっても上達はしますし、むしろ他の習い事や部活、受験と両立する事で、時間の使い方・ペース配分を身につける事や、社会に出た時に必要なライフワークバランスの感覚を養うことが出来るはずです。
ご家族から見ると「練習してない、以前より減ったからもう好きじゃないのでは?」と練習量で見てしまうと思いますし、なかなか実にならない事にお金をかけるのはなぁと思われる気持ちは重々承知なのですが、本人の気持ちを聞いたり、様子を見て慎重に判断して頂く事をオススメします。
好きな事を奪われた!と思われてはとても残念ですし、好きなピアノを続けさせてもらえたから他の事も頑張れた!という生徒さんも沢山見てきました。
現状やこれからの生活や心配事を先生に伝えましょう
「練習もせずにレッスンに行くのは先生に申し訳ない」とおっしゃる親御さんや生徒さんは少なくありません。
もちろん、ピアノをやるからには毎日の練習が大切!と今まで散々言ってきたかもしれません。
たしかに日々コツコツ練習する事が一番の上達に繋がる事は間違いないのですが、好きだけど続ける事に不安がある場合は、先にお話したようにレッスン内容や目標を変えたり工夫して両立する事を勧めます。
なので、先生に遠慮の気持ちは不要です。「今週は期末試験もあり練習できなかった」と言われれば「じゃあ一緒に練習しよう」と言いますし、「まずは勉強優先ね。試験が終わったらまたピアノ頑張ろう」と声をかけます。
きっとみなさんの先生も事情が分かればあなたの「好き」を応援してくれるはずです。
もうピアノが苦痛でしか無くなってしまった場合
好きや憧れで始めてはみたものの、なんだかちょっと難しかったかな。でもレッスンに来る事や先生は好きだしな、など、迷いながらも続けていてくださっている生徒さんも本当にありがとうございます。
親御さんもきっと継続は力なりと思って頂いていたり、ピアノを続ける事に価値を感じてくださっているので、講師としても「どんなレッスンなら無理なく上達したり、好きで居てくれるかな」と日々切磋琢磨しています。
ですが、他に夢中になれる習い事に出会ったり、両立する事がストレスの限界になってしまうようでしたら、残念ですが、お別れの時期かもしれません。
そんな時はピアノを辞めるか続けるか迷った時もご参考になさって下さい。
ピアノを辞めるか続けるか迷った時
そして、本人の決めた答えを尊重して下さい。
またいつか「ピアノまた弾いてみたいな」と思える日が来る事を楽しみにしています。
続けた結果
ピアノを長年続けて頂いている方にアンケートを取ったところこんな声が上がりました。
・履歴書やプロフィールの特技欄にピアノと自信を持って書くことが出来た。
・歌や楽器の伴奏を引き受けて喜ばれた。
・憧れのクラシックの名曲が弾けるようになった。
・目標を持って達成するときの達成感が他ではなかなかない体験だったし、成功体験を積み重ねる事で自信に繋がった。自分の力の発揮の仕方や限界もわかった。
・ピアノの音色が癒しになった。
・ボケ防止になっている(70代)
など、嬉しいお声を頂いています。
ピアノとの両立は決して簡単なことで無いと思いますが、少し考え方を変えて、のんびり付き合う時期とじっくり向き合う時期があってもいいと思います。
ピアノが生涯の友として寄り添い、皆さまの暮らしを支えるような存在になれば嬉しい限りです。