お子様のピアノ

ゆっくり練習が必要なワケ~ピアノ上達法~

みなさん、ピアノの先生に「ゆっくり練習すること!」と言われたことはありませんか?独学の方も上達の仕方を調べているときに「ゆっくり練習の仕方」を紹介する記事を見かけたことがあるかもしれませんね。

どうしてゆっくり練習する事が必要なのか、ゆっくり練習したら一体どんな効果があるのか今いちど一緒に考えてみましょう。

なんで速く弾いちゃダメなの?

「今度はこれを弾こうね」と模範演奏をするのですが、きっと生徒さんはここで聴いた曲の印象がゴールに設定されると思います。もしくは知っている曲であれば頭の中に完成イメージが既にあるので、その曲の速さがゴールになると思います。

どれも間違ってないです。完成イメージに近づけるように日々練習するんです。

ただ、間違ってはいけないのが、始めから理想的な速さで弾けることはまずありません。

当たり前の事なのですが、ここをしっかり理解して行動に移さないと上手くいかないんです。

例えば片手練習を始めたばかりでまだ譜読みもままならないまま、つっかえつっかえ間違えながら演奏する=正しい記憶が脳と筋肉にいつまでたっても記憶の蓄積がされないのです。つまり、とても効率の悪い練習方法になってしまうのですね。

みなさん、こんな経験ありませんか?

鉛筆で字を書き間違えて、消しゴムで消して、書き直したら、うそ、また間違えちゃった!!

ピアノでいう間違えまくる練習はまさにこの状態の繰り返しです。「うっかり」してる状態をずーっと続けているんです。。。うっかりワールド、うっかりスパイラルから早く目を覚まして脱出しましょう。

ゆっくり練習の意味

ゆっくり練習すると、考えざるを得ないんですね。なんとなく惰性でさらさら~っと弾けないんです。

楽譜を目で見て、脳が音譜を理解して、指に指示を出す。

これを丁寧に行ってなるべく正しい記憶を定着させます。

脳も筋肉も学習するものです。正しい記憶を反復して記憶させる事が効率のいい練習です。そして極力間違った情報を与えない事もとても大切です。

ゴルフのスイングの練習をゆっくり行う姿を想像してみて頂けたらいいと思います。

そして間違えないように弾ける速さで弾く→少し速くする、ここで間違えるようならこの速度で間違えないようになるまで練習→徐々にテンポを上げる、というプロセスを踏んでください。

また、正しく楽譜が読めているかどうかもとても大切なことなので、こちらも記事もご参考になさってくださいね。

もう両手で弾ける!という場合もゆっくり練習してみましょう

さきほどは曲の導入期(片手練習)の頃に必要なゆっくり練習のお話でしたが、今度は両手である程度演奏できるようになってから必要なゆっくり練習のお話です。

完成イメージの速度まであともう少しの所なんだけど、指がまわらない!上手く弾けない!という事はありませんか?

上達に近づいているように思うかもしれませんが、その場所って本当にあともう少し?ちゃんと弾けてますか?もしも超低速・ゆっくり弾いてみて、思う通りに弾けてますか?

中間くらいの速度で弾くことはできる(中間の速度だと気にならない)けど、よくよく見つめてみると実は指がまわってない、付いてきてない、曖昧に記憶してしまってる事って多いんですよ。

ここをごまかして見過ごしてしまうか、自分を奮い立たせて部分練習を行いじっくり向き合えるか・・・大きく結果が変わってきます。

私のピアノの師匠は「ピアノの蓋か机の上で弾いてみて、すべてが理想通りに弾けて初めて暗譜よ!」と言っていました。聞いたときは「出来るっしょ~」と思いましたが、やってみると意外と出来なかったので衝撃でした。それだけ人は曖昧に記憶を重ねてしまっているのと、音が出ない状況で楽譜通りに指を動かすためには楽譜の端から端までを完璧に脳内に刻み込んでいないと動かないものなんです。

きっと「カラオケ一曲アカペラで歌いきって!」って状況に似てると思います。カラオケは上手に歌えて上手に聞こえるサポート機能が満載です。伴奏が流れガイドメロディーが流れ歌詞が流れ、おまけにリバーブまで利くので美しいのびやかな歌声に聞こえます。この表現力をなんのサポートも受けずに自分の力だけで発揮する事は本当に実力のある人にしか表現できませんよね。

ゆっくり練習の必要性と少し話がそれてしまいましたが、それだけ確実な記憶を定着させることはとても大切で、その一番の近道がゆっくり練習をするという事なんです。

どれだけ練習時間を重ねても、非効率な練習では意味がありません。

逆に言うと忙しくて一日15分しか練習できない!という人でも効率の良い練習の仕方をしてる人は、毎回レッスンで必ず練習の成果を出せています。

それでもついつい速く弾いちゃう人へ

ある程度弾けてればいいし、そんな細かい練習までしたくない~って人もいるかもしれませんね。

また、「今のギリ間違ってないし」とギリギリ通過認定をつい自分でしてしまう気持ちもわかります。笑

発表会に向けてとかでなければ、少々のミスより全体の表現が良ければ合格にする事も、こちらもあります。(マイナス点よりプラスの評価点が高ければですよ~。)

ですが、自宅で練習するときに最初から最後まで通して弾いてみて、3箇所違ったらその速さはまだ自分には速い!と思ってください。そして間違ってしまうところを部分的にゆっくり練習してみて、じっくり向かい合うようにしてみてくださいね。

以上、ゆっくり練習が必要な理由でした。