何年かピアノを習っていると、習い始めほどメキメキ上達していないように感じたり、スランプだなぁと感じてしまった事ありませんか?
これ、子供も大人からスタートした場合も結構な確率でみなさん経験するピアノあるあるだと思います。
私だけ変なのかな😥と思わなくて大丈夫ですよ。
新しい曲を始めるとき
「右手を片手練習して、左手を片手練習して、どちらもスラスラ弾けたら両手ね」とよく言われてると思います。左右逆のこともありますね。
この、片手ずつ始めるときってどうしてますか?ドレミが元々書いてある楽譜で楽々スタート?先生が隣で一緒にメロディーを弾いてくれたり歌ってくれたりしますか?それか「家で弾いてきてね」と一旦丸投げが多いですか?
どれも正解です(^^)
それぞれの方法に意味があって、先生はその時の生徒さんに1番あってる方法をアドバイスしてくださってると思います。先生のやり方を信じてもらって大丈夫です。
ただ、言われた通りに練習していれば、です。
きっと、「ここは1と2と…リズムをよく数えて。」
「よくつっかかるこのフレーズは部分練習をしてね」
「この音の♯つけ忘れないように気をつけて」
などなど、言われてませんか?
レッスンではほとんどの生徒さんが「うんうん」「分かった!」と返事をしてくれるのですが、翌週会うとスッカリ抜けていたり、注意点が5個あったら全て直ってる事は中々無いものです。
ピアノの楽譜って、音符読んで、リズム読んで、指番号見てタダでさえやる事いっぱいなのに+先生の注意書きやレッスンの時の言葉など更に覚えなくてはいけません。
悪気がある訳でもやる気がない訳でも、先生の言う事なんて聞きたくない!と思ってる訳じゃないのは、ちゃんと分かってます。
なので、教える方としても「どうしたらいいものかな〜」頭を悩ませる事もあります。
きちんと楽譜の読み方が理解出来てるかどうか=読譜力
問題点は大抵の場合、読譜力です。
つまり楽譜がちゃんと読めるか、読み方を理解しているかです。
先生が弾いたり歌ったりするメロディーを耳で聞いて覚えて弾ける力も大切ですが、ちゃんと自分の力で理解してますか?
ついつい知ってる曲ばかり弾いてなんとなく弾いてませんか?
音符やリズムや指番号はキチンと読めてますか?ここが曖昧だと結局レッスンはなんとかやり過ごしても、家に帰って困ってしまうものです。
私のレッスンでは、分からない事はなるべくレッスン中に解決して、家で困らないようにする事を大切にしています。
レッスンの時は間違っていたら隣で「違うよ〜」と言われるので直せますが、家に帰って1人になるといつの間にか間違えて弾いたまま覚えてしまったり、その前に「ここ、どうやって弾くんだっけな」と悩み出すとなかなか練習に向かえなくなったり、うやむやに弾いてしまい効率が悪くなるばかりです。
なので、新しい曲の導入期にレッスンでやっていることがあります。
楽譜を一段か4小節、もしくはキリのいいフレーズで短く区切って30秒の予見(音を出さずに目で見でメロディーを考える)→弾いて音を出してみる。という事をします。これを初見演奏と言います。
初見演奏が上手く行く=音符、リズム、運指が正しく理解できている。
2.3回弾くうちに正しく弾ける=まぁまぁ理解している。すぐに正しく覚え直せる。
何度弾いても間違ってしまう=理解度低い、正しい記憶が定着しずらい。
と、言うことになります。
なので、音楽ドリルやワークブックの基礎や、読譜の基本が出来ているかどうかはとても大切な事です。
「え、今更導入期の読み書きなんてしたくない!」という声が聞こえて来そうです。
初見練習をしばらく習慣化しましょう
ワークブックをレッスンで取り入れていたり、座学の習慣があれば読み書きで理解を深める事は難しくないと思います。この辺から理解出来てないかな?というレベルまで戻りましょう。
そうでなく、演奏で初見に強くなる方法もあります。
初見トレーニング専用のテキストを使うんです。
初めはドーレードーーーー
ドーレードーレードーーーー
のように簡単すぎるくらい簡単です。
なんだ、そんなの出来るに決まってるじゃん!先生、今更やめてよー!ってレベルまで戻りましょう。大丈夫です。
そんなの出来るに決まってるレベルなら、そんなに期間かからないでクリアできるはずですので、さっさと次々進んじゃいましょう〜。
もちろんテキストは少しずつ難しくなっていきます。そして、どこで間違えて記憶してしまったか、この辺りから上手く弾けない!一発(初見)じゃ完璧に弾けない!という場所に当たるはずです。
そこです!
そのあたりから、あなたの読譜力は曖昧に学習を重ねてしまっています。
なので、今こそ、正しい記憶にアップデートしてしまいましょう!!
この初見トレーニング、小学生も中学生も高校生も大人も70代でも効果実証済みです(^^)
初見に強くなると演奏が堂々とします
子供の生徒さんも大人生徒さんも、講師としては「初めてなんだから弾けなくても当たり前、大丈夫大丈夫」と言っていても、失敗を怖がったり恥ずかしいと思ってる生徒さんは多いです。
それはもちろん、上手く弾きたいですし、出来ない所を見られて焦ってしまいたくないですよね。それも分かります。
やっぱりどうしても、理解が曖昧だと演奏がしどろもどろになってしまいます。言葉で話すのも一緒ですよね。自信が持てない事を話すとしどろもどろになってしまうのと同じなんです。
そんなとき初見に強いと、自分が知っている事を目で見て脳が判断し、指に伝えて、指が鍵盤の上を走るだけですので、その一連の流れが少しずつ遅れる事はあっても、しどろもどろにはなりにくいので堂々と弾けるようになってくるんです。
まとめると
正しく理解する事が1番です!
当たり前のこと過ぎて申し訳ないくらいですが、学習段階の途中のどこかで、いつのまにか記憶が曖昧なまま、なんとなく月日は過ぎてしまっているものじゃないかと思います。
過去にいたお母様で、そもそも右手も左手もまだ弾けていない段階で「もう両手弾いちゃいなよ」と、家で両手を進めてると言うことがありました。
知ってる曲だったので、両手のイメージの方がより記憶にあったんだと思います。そしてお友達とテキストの進度を競っていました。
ライバルがいるのは悪いことではないですが、子供は先生とママならママの言う事を聞きます。
頑張って両手を弾いたその子の演奏は、ねじれにねじれて、複雑にこんがらがった細いネックレスのようでした。それを直すのは、針を使って地道にカタマリを解くような…兎に角とーーっても時間のかかる作業でした。。。
なので、先生のアドバイスを聞いて、基本をしっかり身に付ける事が上達の近道ですし、読譜力や初見力のトレーニングを取り入れてもらってたら大正解です!
そんな事先生に言われた事ないな〜って場合は先生に言ってみましょう。それまで限られたレッスン時間内で本当はアレもコレもやりたいけど、時間が足りない💦と思ってる先生にとって、生徒さんから希望を伝えられると「お♡やる気じゃない!」と喜んでレッスンで取り入れてくださるはずです。
頑張ってレベルアップしてくださいね♪